芥川 龍之介 俳句。 加藤郁乎編『芥川竜之介俳句集』

龍之介 俳句 芥川

😙 外は秋の風が吹きつのっているのだろうが、視線は膳の上にのった蟹に注がれて釘付けになり、思わず「おお!」と感嘆の声をあげているにちがいない。 前後の句の成立年代から考えて、大正10年頃には出来ていたのではないかと考えられる。 龍之介の句も、まずは堪能しているのだろう。

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😍 かすかに光る絹の綿である。 この言葉は、それだけ「大事なものである」という意味合いと、あくまでも「余技でしかない」という意味合いと、どこか両義的に聞こえてきます。 )しかし 延宝 ( えんぱう ) 天和 ( てんな )の 間 ( かん )の芭蕉は誰でも知つてゐるやうに、「 憶老杜 ( ラウトヲオモフ )、 髭風 ( ヒゲカゼ )ヲ 吹 ( フイ )テ 暮秋 ( ボシウ ) 歎 ( タン )ズルハ 誰 ( タ )ガ 子 ( コ )ゾ」「夜着は重し 呉天 ( ごてん )に雪を見るあらん」以下、多数に海彼岸の文学を飜案した作品を残してゐる。

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👉 旧全集版書簡番号と書簡番号下の日附(消印や推定の場合はその旨注記した)及び宛名等を後に( )で附した。 春雨や 蓬 ( よもぎ )をのばす草の道 赤坂にて 無性 ( ぶしやう )さやかき起されし春の雨 僕はこの芭蕉の二句の 中 ( うち )に百年の春雨を感じてゐる。

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♥ 句の直後に「この間運座で作つた句を五つ録してやめる」とある。 現に又「我も昔は衆道好きのひが耳にや」とは若い芭蕉の筆を執つた「貝おほひ」の中の言葉である。

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🤝 五月十四日 與茂平、蒲原春夫の二人と梅若の謠の會に至る。 ) 罪深き女よな菖蒲湯や出でし (四一五 五月十九日 池崎忠孝宛。

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😋 ……さう云ふことは西洋の詩にもあるのかも知れない。 中田雅敏氏は六月に軍艦金剛に乗って山口まで航海見学に行った折の海の夜空を見ての句とする。

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🤑 該当部分の句の前文のみ、以下に引用する。 伊那谷の冬の寒さが、読むほうにもことさら身にしみてくる。 この間森鴎外と話したら、ゲエテにはそれも多いさうである。

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